• 腸内環境-温熱-食事療法-腸活-温活に取り組み30年以上 グリーンポプリ株式会社代表後藤洋のブログ 理想的な腸内フローラを目指して実践を続ける

主食と腸内環境3~玄米でビフィズス菌とフィーカリバクテリウムが増える/長寿菌を増やしたければ玄米

白米雑穀から玄米へ

 前回4月14日の雑穀米の結果にショックを隠しきれない私は、その後玄米生活に変えました。

はじめは地元伊豆産の玄米(にこまる)や奈良県産(ひのひかり)を食べていましたが、そのうちドラッグストアでも売っている、「炊飯器で白米のように炊けるタイプの玄米」を食べるようになりました。玄米の食物繊維と腸内細菌との関係を探っているので、農薬などはあまり関係がないでしょう。それなので農薬や産地、品種などにはこだわっていません。また今期はお米を食べる比率が高くなって、摂取カロリーの50%以上は玄米から摂っています。

体感としてはとてもいい感じ ただ野菜の摂取量が大幅に減ったのがどうか?

 体感として便の感じはとても良かったです。とはいうものの採便したのが7月25日で、この時期私の栽培する野菜の切替期であって、野菜の収量が少ない時期なのです。そういう意味では前期の雑穀米を食べていた4月14日こそが、最も野菜を食べていた時期にあたるのです。それから比べると圧倒的に野菜の摂取量が減るので、今回の検査では「腸内環境が悪くならないか?」と懸念があります。

それに今年は暑すぎて、普段はほとんど例飲食をしない私も今年ばかりは多くなりました。そのため4月の結果よりどの程度良くなるかは、半信半疑でありました。

想像を超えた良い結果~長寿菌が見事に増えた

ビフィズス菌(長寿菌)と玄米

 ところが今回の結果は想像を上回る良いものでした。ビフィズス菌が、急回復しました。元々玄米を食べるとビフィズス菌が増えるといわれていましたが、正にそれを裏付ける結果となりました。

米食とビフィズス菌の推移/ポプリ健康法/グリーンポプリ

フィーカリバクテリウム(酪酸菌)(長寿菌)と玄米

 フィーカリバクテリウムも急増しました。フィーカリバクテリウムも”玄米食により増加する”との報告があり、それを裏付ける結果となっています。また三分搗き米を食べていた22年7月、五分搗き米を食べていた22年12月の結果がともにフィーカリバクテリウムが多くなっていることから、フィーカリバクテリウムとお米の食物繊維との関係性はあり得るのではないでしょうか。

米食とフィーカリバクテリウム(フィーカリ菌)の推移/ポプリ健康法/グリーンポプリ

病気にならない生活ーどういう食生活が健康長寿をもたらすか?

前に投稿した文章のなかで、渡邊 昌氏の「病気にならない生活ーどういう食生活が健康長寿をもたらすか?ー」というレポートを挙げました。そのレポートには、”長寿者の研究から、望ましい菌は大便菌(フェカリバクテリウム)やビフィズス菌なのであり、酢酸や酪酸産生菌であるとされる。これらの菌を養うには食物繊維を摂ることが重要で、肉を減らして野菜を多く摂る。玄米を食べるということで達成できる。”とあります。

今回私の腸内フローラでは玄米を食べることでビフィズス菌とフィーカリバクテリウムの増加が確認できましたが、まさにそれと符合する結果となりました。

コプロコッカス(酪酸菌)(長寿菌)も増えた

 増えた長寿菌はビフィズス菌とフィーカリバクテリウムだけではありませんでした。コプロコッカスも激増しました。私の腸内フローラにおいては三分搗き米を食べていた時にも高値を示していました。玄米食とコプロコッカスとの関連性については今後も検証してゆきます。

米食とコプロコッカスの推移/ポプリ健康法/グリーンポプリ

長寿菌4種類の合計が最高値を記録~長寿菌を増やす玄米

長寿菌4種(ビフィズス菌、フィーカリバクテリウム、コプロコッカス、ラクノスピラ)の推移/ポプリ健康法/グリーンポプリ

ビフィズス菌とフィーカリバクテリウム、コプロコッカス、ラクノスピラを含めた長寿菌4種類の合計は、玄米を食べていたこの期間に最高となりました。「長寿菌を増やす玄米食!」とでもいいましょうか。しかも興味深いのはお米の精白度と長寿菌の合計が、綺麗に反比例したことです。長寿菌が最も多かったのは玄米食の期間、そして次に長寿菌が多いのが三分搗き米食の期間、そして次が五分搗き米食の期間。お米の精白度が低いほど、長寿菌が多くなったのです。お米と長寿菌との関連性が濃厚に伺えます。

悪玉菌(プロテオバクテリア)について 法則性はみられず

悪玉菌(プロテオバクテリア)の推移/ポプリ健康法/グリーンポプリ

最後に悪玉菌(プロテオバクテリア門)です。今回は悪玉菌が多く出ました。ただこれは玄米の影響というよりは、前述の通り野菜不足の影響、冷飲食の影響が大きいものと推察いたします。なぜなら他の期間においてもプロテオバクテリアの増減と主食との間に、何ら法則性がみられないからです。だから今回はたまたま悪玉菌が増えたというだけでしょう。

玄米だけではなく三分搗き五分搗き米でも精白米よりは長寿菌が増える傾向に

 今回の結果からは「玄米を食べるだけで長寿菌が増える」といえます。玄米が苦手な方でも、三分搗き米、五分搗き米でも、それに次ぐ効果が得られそうです。

長寿菌の増減は野菜というよりはむしろお米との関連性が深いと考えます

4月期はとても多くの野菜を食べていましたが、7月には切替期と言うこともあって4月ほどは野菜を食べていません。野菜の摂取量は4月の半分以下だと思います。にもかかわらず軒並み長寿菌がアップしたということは、長寿菌の増減は野菜と言うよりはむしろお米との関連性が高いものと推察します。

長寿菌を増やしたければ玄米を食べる

長寿菌を増やしたければ玄米食。玄米食の良さと言うのは、ビタミン、ミネラルなど栄養云々というよりも、腸内環境にこそあるのではないでしょうか。玄米を食べるだけでビフィズス菌とフィーカリバクテリウムが増えるとしたら。ビフィズス菌とフィーカリバクテリウムが増えることは、感染症の予防や重症化予防につながるといわれています。つまり玄米を食べると長寿菌が増え腸内環境がよくなるからこそ、健康に寄与するのではないでしょうか。

今回の結果はデータ不十分であり暫定的な結果であるものの、米食と長寿菌との間には何らかの関連性があると考えます。なので長寿菌を増やしたければ、腸内環境を良くしたければ、米食が大切だということ。お米が長寿菌のエサなのです。お米を食べましょう。できれば五分搗き米以上が目標です。理想は玄米。これだけではデータ不十分で検証不足であるため、今後も検証を続けます。