上のグラフは全体を100%として2%以上を占める優勢な菌だけを色分けして多い順に並べたものです。灰色部は2%以下の劣勢なその他の菌群です。
乳酸菌の飲用期間は2021年5月15日~10月15日の間です。
飲用した乳酸菌には、ラクトバチルス(Lactobacillus)が中心です。
10月6日以降はラクトコッカス(Lactococcus)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、有胞子性乳酸菌(Bacillus)、ビフィズス菌(Bifidobacterium)など20種類以上を含みますが、濃度が低いためほとんど影響はないと考えます。
2021年5月~10月まで通してみてみても、フローラの組成は変わっていますが、法則性はありません。全結果を通じておおよそ2番目を占めているのはフィーカリバクテリウム(フィーカリ菌)という酪酸菌です。3番目あたりにはブラウティアという酢酸菌がいます。その後ろあたりにコプロコッカスという酪酸菌。上位はおおよそ似たような菌(属)(同じ色分け)で占められており、これといった変化は無いという印象。
ただ5月の結果で2番目を占めていた「トラブルシエラ」という悪玉に近いであろう菌が減少している点だけは大きなフローラ変化といえるのではないでしょうか。
腸内細菌のほとんどは大腸に棲息しています。結果的にフローラで優勢を占めているのは、バクテロイデスや酪酸菌、ビフィズス菌といった大腸に棲息する菌達です。
一方で乳酸菌は小腸や膣、口腔内に棲息している菌です。もともと菌が少ないところにいる菌なので、絶対数が明らかに少ない少数菌です。
上記のグラフで色分けされて上位を占める菌達は大腸にいる優勢な菌達です。乳酸菌は上記のグラフでは灰色のその他の菌群にいる菌ですから、一見何も変化が無いように見えて当然なのです。