これまでの「腸活」のように
というのはなんとなく腸によいことをやっている気がして満足していた。
つまり気がしていただけで、あまり腸活にはなっていなかったかもしれません?
私はこれまで12回にわたり自身の腸内フローラ検査を行ない推移を見ております。私はこれまでほとんど毎日ヨーグルトは食べているのですが、乳酸菌が増えるなど腸内フローラに何か変化があったかと言われると、全くありませんでした。私の腸内フローラにおいては、「それらを摂るだけだけでは腸内フローラの組成に見た目上ほとんど変化はなかった」のです。有意にビフィズス菌が増えたり、乳酸菌、酪酸菌が増えたりということは、全くありませんでした。
もちろん私の摂取量は120g程度/日と少ないので、500g食べれば変わってくるかもしれません(ただ500gも食べると過剰なたんぱく質と脂質で別の害が生じそうですが)。
あくまで“大枠からみた腸内フローラの組成の変化”という観点でのことであって、「フローラ組成に目に見える変化はなくとも効果(体感)はある」ということも考えられます。ヨーグルト無用論では全くありませんことはご理解ください。
それでも「腸内フローラの組成を目に見える形で大きく変えたい!」となると、別のアプローチが必要となります。私は食事を変え健康食品を変えて腸内フローラ検査を行うことで、腸内フローラの組成を大きく変えることが出来ました。そのなかで<劇的に変えることのできる手法>と、<ほとんど変えることのできない手法>というのが明確になってきました。
私の腸内における1年半の推移をみると、ビフィズス菌は最も大きく増減しています。このことはクセがつかみやすいともいえます。ビフィズス菌が好むものを摂り入れれば簡単に増えて、それを止めれば減るということであって、逆に言うと「コントロールしやすい菌だ!」ということです。好むものを摂り入れれば18%まで増え、摂り入れなければ1%台まで減るという模範的な動きを呈してくれます。
●フィーカリバクテリウム属(ファーミキューテス門-ルミノコッカス科)
●コプロコッカス属(ファーミキューテス門-ラクノスピラ科)
●ラクノスピラ属(ファーミキューテス門-ラクノスピラ科)
●ロゼブリア属(ファーミキューテス門-ラクノスピラ科)
●ブチリシコッカス属(ファーミキューテス門-ルミノコッカス科)
●アナエロスティペス属(ファーミキューテス門-ラクノスピラ科)
●クロストリジウム属ブチリカム種(ファーミキューテス門-クロストリディア科)
など様々な種類の菌がいます。
これらの菌は、それぞれが連携して働いているといいます。そのため一つの菌が増えすぎるよりも、多様性が求められています。腸内フローラというのは各菌の関連性で成り立っているものであるので、そこに単独で乳酸菌やビフィズス菌、酪酸菌を入れたとしても、何とかなるほど簡単なものではないですし、それほど変化も生まないでしょう。
菌を単独で摂り入れても、あまり意味はないでしょう。酪酸菌17種類カクテルのようなサプリメントがあれば別ですが、そのようなサプリメント出そうもありません。結局は自分の思い描く通りに育てることが重要なのだと思います。ビフィズス菌など単独で何%いるとかではなく、菌のグループとしてどのようなバランスでいるのかを形作って行く必要があるのではないでしょうか。私は腸内環境をデザインしてゆきたいと考えます。
そのためにはまず
どのような菌群を増やしたいのか?
どのような菌群を減らしたいのか?
を知る必要があります。実はこの分野は未だ研究途上であって、明確なマニュアルは存在しません。そのため自らの手でその方向性を作り出してゆく必要があります。でも腸内環境の大家である辨野義己先生により、大枠となる方向性は見出されています。
菌を単独で摂り入れても、あまり意味はないでしょう。酪酸菌17種類カクテルのようなサプリメントがあれば別ですが、そのようなサプリメント出そうもありません。結局は自分の思い描く通りに育てることが重要なのだと思います。ビフィズス菌など単独で何%いるとかではなく、菌のグループとしてどのようなバランスでいるのかを形作って行く必要があるのではないでしょうか。私は腸内環境をデザインしてゆきたいと考えます。
もちろん乳酸菌などを単独摂取することに、意味もあります。それは腸内フローラを構築するというよりは、免疫刺激をはじめとした機能性素材として乳酸菌を捉えるものです。例えばアガリクスやハナビラタケなどのキノコも同じ菌なのですが、菌体を構成する≪β―グルカン≫に免疫を刺激する機能性があります。それと同じで乳酸菌体を構成する≪ペプチドグリカン≫にも、免疫を刺激したり様々な機能があるのです。そして新たな機能性を探るために、各社で様々な乳酸菌の研究をしているのです。