ご飯やパンや麺類を食べずに、肉やバターや果物を食べているだけ。
結局デンプンをタンパク質か果糖で置き換えるということに他なりません。
●タンパク質がデンプン(ブドウ糖)よりもヘルシーである。
●果糖がデンプン(ブドウ糖)よりもヘルシーである。
という証明がなされなければなりません。
さて果糖はどうか?
果糖は血糖値を上げにくいので、果糖主体の果物は血糖値が上がりにくいのです。そのため果糖は低GI食品という位置づけになります。
果物の甘味の主体は「果糖(フルクトース)」という最小の糖分になります。最小の糖分としては他に、ブドウ糖(グルコース)や、ガラクトースなどがあります。
甘味料の甘味の構成はおおよそブドウ糖と果糖の組み合わせで出来ています。
砂糖や麦芽糖(米飴)、ハチミツ、メープルシロップ、アガベシロップなど甘味もこの組み合わせです。ただそれぞれブドウ糖と果糖の含有割合が違います。
米飴のGI値は物凄く高いです。これは米飴を構成している甘味は、ほぼブドウ糖もしくは麦芽糖で、残りはデキストリン(=デンプン分解物のこと)です。麦芽糖は2分子のブドウ糖(100%ブドウ糖)で構成されている。
ハチミツ、メープルシロップ、アガベシロップはGI値が低いですね。これは果糖の含有量が高いということです。特にアガベシロップはほとんど果糖で構成されていますので、群を抜いてGI値が低いです。アガベシロップがダイエット中の方に人気の理由はここにあります。(アガベイヌリンは私たちの消化酵素では消化吸収できない食物繊維であるため果糖として吸収されることはありません)
ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源であり、体中の筋肉で代謝することのできる非常に効率的なエネルギー源です。人間はデンプンに最適化されていると言ってよいでしょう。
それに対して果糖は脳で使用することはできません。筋肉で使用することもできません。果糖を使用するためには、ちょっと加工する必要があります。原油からガソリンに精製するような作業が必要です。それができるのが体内の化学工場である肝臓だけです。そうあの肝心かなめ(肝腎かなめとも言う)の【肝臓】です。
果糖を摂り続けるということは、常に肝臓で作り変えを行わないといけないということです。逆に言うとだからこそ果糖は血糖値の上昇が緩やかなのです。つまり肝臓でしか処理ができないから、どんなに頑張っても処理できる量は限られているのです。血糖値が緩やかにしか上がらないのは、それだけ肝臓に負担をかけている証とも言えるのです。だから肝臓が疲れてしまったら、適当に中性脂肪に作り変えられやすい。
結局≪果糖≫はブドウ糖を超えられないのです。果物はお米を超えられない。
お米を肉や果物で置き換えるGI値。健康長寿を目指すのであれば、GI値は使い物にはならない。
私は果物としての果物は毎日食べますが、主食の代わりとしては食べません。
健康長寿を目指すのであれば、ポプリ健康法としては肝臓と腎臓は大切にするべきだと思います。
誤りであって正さないといけないのは、血糖値を抑えた上で必要なカロリーを摂取することさえできれば、蛋白質でも果糖でも構わないという安直な考え方です。
結果さえ出せれば過程はどうでもよい。
だからこれだけ医学が進歩していても、病気が減らないんですよ。
もっと長年かけてきた歴史から、本質を見なければ。
結局、歴史的にエネルギー源は、米や小麦でしょ。その歴史を無視して、肉や果物からエネルギーを摂りますか?