病気を治すのも病気を防ぐのも、病気の本質を見つめなおさなければなりません。
病気というものは老化の終末であるので、病気の本質は老化にあるのです。ですからできる限り老化を遅らせることが、本質的な病気対策といるでしょう。
体内老化を進める要素の一つとして、≪糖化≫が挙げられます。糖化は一朝一夕に進行するわけではなく、日々の積み重ねですから、日頃から≪糖化対策≫を行う必要があります。
過度な血糖値の上昇は糖化を推し進めます。ですから≪糖化対策≫というのは≪血糖値対策≫に他なりません。日頃から血糖値を上げないような対策が必要となります。
血糖値を上げるのは、デンプン(ブドウ糖)です。
デンプンを含む食品で主要なものは、米や麦、芋などです。ということは主食の影響が大きいということであり、主食で糖化対策を行うのが最も効率的といえます。ここで言うデンプンとは、未精白の穀物のことを言います。具体的には白米やパン、パスタ、ラーメン、うどん等の摂取を。
そうすると「デンプンの摂取を止める。主食を抜く。」というような暴論を説く人が出てきます。
炭水化物の摂取を止めて肉で代替するというような。
ポプリ健康法においては長年にわたり培われてきた慣習から鑑みて、不自然なことは避けるということを鉄則としています。
30億年前に微生物が誕生して以来、すべての生命は炭水化物をエネルギー源として進化を遂げてきました。デンプンはエネルギー(カロリー)摂取の主軸です。デンプンは麦芽糖を経て最終的にブドウ糖となり吸収されます。ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源であり、体中の筋肉で代謝することのできる非常に効率的なエネルギー源です。
「人間の体はデンプン(ブドウ糖に)最適化されている」と言っても良いでしょう。
肉はエネルギー摂取の主軸ではありません。蛋白質というのは身体の構成要素であり、万が一飢餓状態に追い込まれたときにエネルギーを取り出すことのできる奥の手のようなものです。これはスペアタイヤみたいなもので、長くは走れないのです。デンプン(ブドウ糖に)を肉に置き換えることはナンセンスであり、全くお勧めいたしません。
エネルギー摂取においてはあくまでデンプンに主軸を置き、血糖値を上げないようなデンプン摂取を構築することが理想的だと思います。