むしろ≪プレボテラが多い≫、≪バクテロイデスが多い≫というのは、食生活ではなくもっと根本的に限定している要素があるのではないでしょうか?。私の場合、もともと腸内にプレボテラ属菌がいなかったのではないでしょうか?。元々いなかった人の場合、何を食べても増えないのではないとか?他の菌との勢力争いで増えることができないなど。
例えば私の腸内細菌であればファーミキューテス門の酪酸菌やアクチノバクテリア門のビフィズス菌が強いので、糖や食物繊維が入ってきたらそれらに奪われてバクテロイデテス門のプレボテラが食べる余地がないとかは考えられないでしょうか?。実際私の腸内においてはビフィズス菌の食べものに対する感受性がとても高くて、1か月もあれば余裕で何倍にも増やすことができます。食べ物(健康食品)の相性次第で、ビフィズス菌はジェットコースターのように上下します。一方でどう考えても今の私の食生活の中ではプレボテラは増えません。それはここ2年間の私の腸内フローラにおける米食とプレボテラの増減を見ればわかります。食生活以外の要素があるとしか考えられません。
私は主食と腸内細菌叢(プレボテラだけではなくビフィズス菌や酪酸菌、悪玉菌など多数)の関連性を見るために、およそ2年程度、期間ごとに主食を変えて腸内フローラ検査をしています(現在も継続中)。全期間にわたり≪米≫が主食です。
ただお米の割合、そして搗き方が異なります。お米は玄米→3分搗き米→5分搗き米→7分搗き米(胚芽米)→精白米の順で、米糠の含有量が少なくくなります。それとともに食物繊維の含有量も少なくなります。玄米を主食としている時に食物繊維の摂取量は最大となり、精白米を食べている時に最小となります。反対に糖分は精白米の時に最大です。
玄米を食べている時に食物繊維が最も多いので腸内細菌が最も育ち、精白米は食物繊維が最も少ないので善玉菌が育たないことが推察されます。プレボテラもお米や食物繊維が好きなのであれば、3分搗き米や玄米を食べるほど増えるかもしれません。
この摂取食物繊維量の違いが、腸内細菌にどのような影響を与えるかがとても気になります。
もともとの動機は主食において如何に美味しく食物繊維を補うことが出来るかを探ること
この実験の最初の約1年間は、白米にこんにゃく米と雑穀をブレンドして食物繊維を補っている時期もあります。このブログ上で何回も書いていますが、私は玄米が嫌いだからです。何とか玄米を食べずに食物繊維を摂る方法を考えたら、こうなってしまいました。
でも私、健康産業を営んでいますが、「健康のために≪まずい≫と思いながら玄米を食べるのってどうなんだろう?」、「本当にそれって健康になるの?」と思うんですね。そうかといって「美味しい、美味しい」と言って、白米ばかり食べるのも気が引けるので、玄米に変わる方法はないだろうか?。
私のような人もいるから胚芽米(7・8分搗き米)という道があるのでしょう。ただ胚芽米って見た目ほとんど糠は残っていないですし、食べた感じもほとんど精白米に近いですよね。胚芽米って本当に意味があるんですかね。精白米を食べるのは気が引けるからということで、気休めみたいな免罪符みたいなものなのではないか?と私は疑ってしまうんですね。もし健康のために分搗き米を食べるんだったら、せいぜい五分搗き米以上ではないと意味がないのでは?という私の疑念を解決したいと思いました。
あと雑穀米に対する疑念。だいたい雑穀米というと3合のお米にパラパラーっと、気持ち振りかける程度だと思います。それって本当に意味があるのでしょうか?。「色付けと気休め程度にしかなっていないんじゃない?」という疑念も、かねてよりありました。「いやいや雑穀を加えるんだったら、腸内細菌に影響を与えるまで入れないとね。」というのが私の考えです。だから私の≪白米+こんにゃく米+雑穀≫は、比率が半端でありません。≪白米:こんにゃく米:雑穀=2:2:1≫です。ご飯の方が少ないじゃん!。
23年の2月には精白米を2か月間食べ続けて腸内フローラをつくりましたから、新たに腸内フローラ検査に出しました。腸内フローラが悪くなっているか、結果が楽しみです。体感的にはやはり悪くなっていますね。白米はメチャクチャ美味しかったですけどね。今度は雑穀で腸内フローラをつくるため、以前とは違った配合で雑穀米を食べています。
このような感じで良い主食を美味しく食べるための妥協点を探っていますが、そのデータから私の腸内におけるプレボテラ属菌の増減を見てみましょう。
私の腸内でのプレボテラ属菌は0.00%~0.1%(非常に少ない)の間で推移しており、ほとんど0に等しいものでした。幼少時からの米食習慣の長さ(乳児期を除いて50年)や、この実験期間中(2年間)お米を主食として食べ続けていることは、私の腸内におけるプレボテラ属菌の占有率に一切影響を及ぼしていませんでした。
私の腸内においてプレボテラが最大値を示したのは22年3月です。この期間は5分搗き米をメインとして、採便前の1週間は8分搗き米を食べていた時です。なぜこの時期だけ突然増えたのかわかりません。
食物繊維量が多いと増えるのであれば、五分搗き→玄米→三分搗きを食べていた22年6月と7月が最もプレボテラが多くなるはずですが。22年3月の1/3以下ですもんね。ただ増えていることは増えていますよね。食物繊維量とプレボテラとの間に一貫性がみられません。
結論として私の腸内では米食や、菜食とプレボテラとの相関はみられませんでした。私の腸内には元々いなかったのではないでしょうか。玄米菜食を行なっていたとしても、プレボテラが増える体質ではないとか。
私の腸内ではファーミキューテス門の酪酸菌や、アクチノバクテリア門のビフィズス菌が強いです。私の腸内では酪酸菌やビフィズス菌が増えると、バクテロイデテス門のバクテロイデス属菌が減るという拮抗関係が見られます。これは当然と言えば当然で、これら3つの門は腸内フローラにおいて大きな占有率を占める菌なので、いづれかが増えるためにはいづれかが減って場所をあけないといけないわけですから。むしろ私の体質的には、腸内に糖質や食物繊維が入ってきた場合、バクテロイデテス門のプレボテラ属菌はビフィズス菌や酪酸菌に負けていまうということは考えらえないでしょうか?
食生活との関連性もあるかもしれませんが、その前に個人差や民族差、地域差など別の要素があるのでは。