夏場に冷たい飲食ばかりをしていると、胃や腸は冷えてしまいます。胃や腸が冷えると活動が弱まってしまいます。冷えると消化酵素の働きも悪くなりますから、消化不良がおきてしまい栄養の吸収が悪くなります。
夏は陽気が最高潮に達し心の活動も高まり、発汗・発散を行います。これには相当なエネルギーを消費しますので、そのエネルギーを補うためには、肺からとりこまれる呼気と、胃腸から送り込まれる栄養物質がかかせません。そしてそれらをもとに生命エネルギーを作り出す腎との協調作業になります。
ところが胃腸も腎も冷えると働きが悪くなっってしまいます。せっかく心は発散を行いたいのですが、エネルギー不足となり十分発散ができません。心が疲れてしまうと、動悸、息切れ、疲労・倦怠感、精神不安定などがおこります。
だからできる限り夏場にビールや炭酸飲料、アイスなど冷たいものを食べないほうがよいみたいなマニュアル通りのことを言いたくなりますが、そうは言っても現代の世の中にはこれら美味しいものがあふれているのだから仕方ありませんよね。ビールも炭酸飲料も、目の前に存在しているのだから。
でも「冷やしてしまったな。」なんて後悔しそうな場合には、私は胃腸や腎を温めています。とはいうものの「胃ってどこにあるの?」って思いませんか。
胸の真ん中に縦に硬い骨があると思いますが、それを胸骨体といいます。それを下の方に下ってゆくと、骨がなくなってドスンとへこむところがありますが、そこを鳩尾といいます。胃は鳩尾よりも左側にあります。左側はお腹側も、脇側も、背中側も温めます。ビールも炭酸飲料もよいのですが、冷やしっぱなしではなく最後に温めてみませんか?