• 腸内環境-温熱-食事療法-腸活-温活に取り組み30年以上 グリーンポプリ株式会社代表後藤洋のブログ 理想的な腸内フローラを目指して実践を続ける

夏に夏野菜はよいのか?

様々な種類のトマト アイコ イエローアイコ オレンジトマト ミニトマト

 私がご相談いただくお客様は、玄米菜食、マクロビオティックなど何かしらの食養生を行われておられるかたが多くいらっしゃいます。そのような方々から多く耳にするのが

陰性の食品は身体を冷やすから食べない

夏野菜のキュウリとナスとピーマン

ということです。

 ナス、トマト、ピーマン、キュウリ、ゴーヤ、スイカ、ウリ、トウガンなどは夏に旬を迎える夏野菜ですが、これらはすべて陰性で身体を冷やす食べ物です。これは食養の教えなのでしょうか、身体を冷やす食べ物は害悪であって1口たりとも食べてはいけないと思われていらっしゃる方が意外に多いのです。

 確かに中国の本草書をみると「冷人は多食してはいけない」とか、「虚弱者は多食してはいけない」とか「妊婦は食べてはいけない」などと書かれている場合もあります。しかしながら絶対に食べてはいけない、ということではありません。

陰性とは?

 そもそも陰性というのは身体を冷やす食べ物のことを陰性食品というわけではありません。その機能や効能が陰性に属する食品のことを陰性食品といっているのです。例えば利尿といっておしっこを出す作用。おしっこは膀胱から上へ登ってゆくのではなくて、下に下がって出てゆきます。それにおしっこが出れば体温も下がりますね。間違いなく陰性の作用です。

 緩下作用といって緩く下痢をしたり便通をよくする作用です。ウンチも大腸からまさか上へ向かうわけはなく、下に下りますから陰性の作用です。参考までに嘔吐やしゃっくりは上に向かいますから、陽性の作用です。

 消炎作用というのは炎症を抑える作用のことですが、炎症というのは熱であって陽であります。それを鎮火するのですからやはり陰性の作用です。

陰の作用も重要な作用

 つまり陰性の作用といっても大変重要な作用であって、不可欠です。季節にも陰陽があって夏場は「陽気(陽のエネルギー)」が最高潮に達するため、私達の体内では陽気が高まります。この陽気を上手に下げたり発散することができないと、高血圧になったり、イライラしたり、不眠症になったり、便秘になったり、乾燥したりと、いわゆる陽性の症状があらわれるのです。

夏野菜を食べるのは理にかなっている

 そのためその有り余った陽のエネルギーを下げるために夏場に夏野菜を食べるということは、理にかなっていることなのです。私は冷えやすいな、虚弱だなと思われる方は、多食をしなければよいわけです。更には熱を加えて食べることで陰を和らげることもできるのです。夏野菜は陰性だからといって避けるのではなく、バランスよくお食べください。