• 腸内環境-温熱-食事療法-腸活-温活に取り組み30年以上 グリーンポプリ株式会社代表後藤洋のブログ 理想的な腸内フローラを目指して実践を続ける

陰性の食材は食べてはいけないのかというお悩みについて そのようなことはありません

私がよくお客様からご相談を受けるのが、

「陰性の食べ物は体を冷やすためによくないから、陽性の食品しか食べない。そうすると選ぶ食材が半分になってしまい、いつも決まったものしか食べられないので、食事が楽しくない、美味しくない、健康のために義務感で食べている。」

というお悩みです。

このようなお悩みはマクロビオティックをやられている方に多いお悩みです。

  • 【陰性】…からだを冷やす性質を持つたべもの
  • 【陽性】…からだを温める性質を持つたべもの

このような刷り込みがなされているからです。

中国医学、中国漢方・中国薬膳では以下のように区分しますが

  • 【寒涼性】…体を冷やし、清熱作用がある。寒と涼の違いは程度の違いです。
  • 【温熱性】…体を温める性質があり冷えを除く。温と熱の違いは程度の違いです。

陰性にあたる寒涼性というのは何も体を冷やすという意味合いだけではありません。

熱を冷ます「清熱、熱冷まし、炎症をとる」という意味もあります。

陰性というのは小さくする、萎むという意味もありますから

セロリのように「消腫」といって腫れものを小さくする効果もあります。

さらに「陰性」というのは

下のほうに下げるという意味があります。

そのためスイカやキュウリのよいうに、尿を出す「利尿」という作用があったり、

下げるという意味では「降圧」といって血圧を下げる効果もありますね。

つまりどれも必要な作用です。

一方で温熱性の食べ物に関しましては

温めることで発汗させたり、冷えをとったりします。

「活血」といって血液を動かす・流す作用があります。

でもどうでしょう

現在出血していて出血を止めないといけないというときに、活血作用のある食べ物を食べたら、余計に出血が広がる恐れはありませんか?

血圧を上げるものもあります。

興奮性もありますから、ヒステリーや夜泣きなどの場合に、温熱性の食べ物を過剰に食べると余計にひどくなります。

つまり 時と場合に依るのです

それに人だって日により時により、発熱していたり、冷えていたりと変動しています。食物はそれに応じてあてがうわけですから、年がら年中「温熱性の食べ物」を食べていればよいというわけではありません。

ただし冷え性、虚弱の方の場合

キュウリやナス、トマト、トウガン、ゴーヤ、スイカ、ミカン、カキ、ナシなど体を冷やしやすい食べ物を、過食しないように心がけるだけでよいと思います。

陰性の食べ物でも火入れ調理をすることで解決

それに寒涼性の食べ物であっても、調理によって火を入れることで性は変わります。ナスであっても、トマト、トウガンであっても煮たりして火入れ調理をすることでカバーできます。

つまり私から言えることは、「陰性の食べ物でも陽性の食べ物でも気にせずに食べてください。」ということです。

陰性で体を冷やすスイカ
陰性で体を冷やすスイカ