クロストリジウム・ブチリカムは善玉の酪酸菌として知られており、善玉菌のプロバイオティクスとして利用されています。医薬品としては、「宮入菌」という名前で流通しています。
クロストリジウムは善玉菌として扱われているのはブチリカムだけで、むしろ悪玉菌としてのほうが有名なので注意が必要です。
とはいうものの医薬品としてもサプリメントとしても、「酪酸菌」という名前で販売されているのは、クロストリジウム・ブチリカムのことになります。流通しているクロストリジウム・ブチリカムは生菌で、プロバイオティクス商材となります。プロバイオティクスというのは生きた菌を腸まで摂り入れることです。
さて実際にクロストリジウム・ブチリカム(生菌)を摂り入れて、私の腸内でも検証してみましょう。クロストリジウム・ブチリカム(生菌)は、原料メーカーから取り寄せた原末を使用します。飲用した期間は2021年12月1日からで、上記の図表でいうとE期間にあたります。
私の腸内フローラにおいては2020年10月には、クロストリジウム属はあまりいませんでした。この時の検査のみ異なる測定機関で測定していて、(種)レベルまで検出していました。種というのはクロストリジウム・~という部分です。
実際クロストリジウム(属)という(属レベル)だけでみてしまうと、そのクロストリジウムはブチリカム(善玉菌)なのか?それともボツリヌム(悪玉菌)が多いのか?が判別がつかないわけです。
上記の推移は2021年2月以降の結果はすべて属レベルですので、実際のところ善玉菌なのか悪玉菌なのかは判別できません。
でも一応2020年10月の種レベルの検査では、クロストリジウム・ブチリカムは0%でした。もともとおなかの中にクロストリジウム・ブチリカムがいる人は少数派です。0%であってもおかしくはありません。一方悪玉のクロストリジウムに関しては、パーフリゲンス(ウェルシュ菌)が0.00003%いただけで、他は0%でした。99%以上は善玉か悪玉か判断がつかないクロストリジウムでした。
そのため私は上記のグラフをクロストリジウム・ブチリカムはいないだろう、そして悪玉のクロストリジウムも少ないだろうというような、推測のなかから見てゆきます。
健康食品を飲用していない2020年11月から2021年2月の間でクロストリジウムが増えていますが、これはおそらく腸内環境悪化の指標であるパーフリゲンス(ウェルシュ菌)が増えたんだろうなと想像します。この期間トラブルシエラなど別の悪玉菌も増えていましたし、ビフィズス菌などの善玉菌は減っていたことから、推測しました。
2021年5月15日から5か月間、乳酸菌の生菌を飲用しましたが、クロストリジウム属の増減には影響はないといってよいでしょう。おそらくブチリカムはいないでしょうし、パーフリゲンス(ウェルシュ菌)も減らないのでしょう。腸内フローラの組成を決めるのは大腸に棲息する菌であって、乳酸菌というのは小腸に多い少数派の菌なので影響がないのは当たり前なのでしょうか?
2021年10月15日から11月30日までの期間は、クロストリジウムが減少しています。これはおそらくパーフリゲンス(ウェルシュ菌)が減ったのではないかなと推測いたします。健康食品を複数飲用していた2020年10月の結果でもクロストリジウムは少なかったですからね。
2021年12月1日より、クロストリジウム・ブチリカムの原末を飲用しましたが、クロストリジウム属が急上昇しました。本当はこのときに種レベルまで調べる必要がありますよね。私が推測するにおそらくこれは悪玉のパーフリゲンス(ウェルシュ菌)が増えると同時に、クロストリジウム・ブチリカムも増えたことでクロストリジウム属の急上昇が見られたのだと思います。