京都にある「からすま和田クリニック」の和田 洋巳先生の著作です。とてもよい本なので、ぜひともお読みいただきたいと思います。
というのもがんにならないためにもそして治すためにも、がんになる仕組みというものそしてがん体質と呼ばれるものを根底から理解していないと、手術や抗がん剤、放射線などの対症療法だけになってしまいます。がん体質を理解して、日ごろから体質改善を行っていかなくてはならないと私は考えるのです。
がんに関する書籍は沢山ありますが、どれを読んでも私が父の4回に及ぶがん闘病の経験と照らし合わせると、どうもピンときません。個人の体験記的なものも多く、がんに至るプロセスみたいなものが書かれているものがありません。でも私の経験上、がんというのは老化というプロセスの中の最終点として起こっているものです。それを治そうと思ったら、日頃から老化の正反対の抗老化(アンチエイジング)の生活を送っていかなくてはならないと考えるのです。そのためには老化の仕組みを、論理的・体系的に理解していないと、そのような生活は送れないのです。玄米菜食を行ったら、はたまたサプリメントを飲んだら、そして体を温めたら治ったなど、もちろんそうのような体験記は良いことなのですが、じゃあ玄米菜食のどこが良かったのか?サプリメントのどこが良かったのか?温めることの何が良いのか?を理解して体系づけていないと、その方はたまたま治ったけれどもという領域を出ずに、多くの方々の役にはたつ方法論にはならないと考えるのです。
そのような考え方の私にとって、和田先生の本は最高です。表現が拙くて申し訳ないですが、がんと老化のプロセスなど私が知りたい内容が書かれているうえに、検査数値など実践的なことも書かれている。これは実際にお医者さんだから書ける、客観的な内容であると思うのです。このような書籍は他にありません。
内容的にはちょっと難しいかもしれません。でもそれをわかっていても、この1冊はぜひとも読んでいただきたいなと思う名著です。