私が考えるのに「温める」ということは、最も簡単でとても効果のある健康法だと思います。当店では1986年の創業以来、一貫して温めに注力してまいりました。
私の父も温めまくっておりましたし、私自身も温熱マットや遠赤外線サウナ、温灸器、電気温灸器、温熱治療器を駆使して温めまくっております。
私は幼少期よりお腹が弱かったのですが、お腹が痛くなると父が「へそ温灸器」なるものを私のお腹に巻きつけてくれたことを思いだします。お腹を温めるとすぐに私の腹痛は飛んでゆきました。
父が4回もガンを患って、その闘病にあたって最も威力を発揮したと私が感じているのは、「温め」です。ですから私が、そして当店が温めに力を入れるのは必然と言えます。
私にとっての「温める」ことの意義は、一つは体温を上げるということですが、もう一つの意味として「血液がよくなる、血液を全身に回してあげる。」という意味合いがあります。例えばお風呂に入って体が温まると、手先、足先まで真赤っかになりますね。
冷えているということは血管が硬くなりキューッと縮こまっていて血液の流れも悪いということであり、温かいということは血管も柔らかくしなやかで拡張しており流れが良いということです。毛細血管の隅々まで血液が行き届かないとその血管は「ゴースト血管」となり、やがて血管は消失してしまうのです。血流が悪いのを放っておくと、次第に血管そのものが少なくなって行くのです。
人は60兆個(諸説あり)におよぶ細胞の集合体として成り立っています。人がいつまでも若々しく保てるためには、その一つ一つの細胞が潤っていなくてはなりません。その細胞に酸素や栄養、免疫細胞、ホルモンなどを運んでいるのは≪血液≫です。
また二酸化炭素や老廃物を運び出しているのも≪血液≫です。血流は全身の物流を担う運河です。血流が滞るということはこれらすべてが滞るということです。この流れが滞れば毒溜まりの体になりますし、それは肌にも表れます。
臓器にしても血流が滞れば働きが悪くなります。肺は血液を介して酸素の受け渡しを行っておりますし、腎臓は血液を濾過しています。肝臓は血液を介して栄養素を受け取って生合成しています。
免疫細胞は血液の流れに乗って体中を移動しながら、敵や異常を見つけて処理しています。血流が悪くなれば免疫細胞も移動できませんので、免疫力も低下します。がん細胞や異常細胞、病原菌、ウイルスの処理もままなりません。
健康を目指すためには、血流がよい体を作り上げることが近道だと考えているのです。