私がよくお客様からご相談を受けるのが、
「陰性の食べ物は体を冷やすためによくないから、陽性の食品しか食べない。そうすると選ぶ食材が半分になってしまい、いつも決まったものしか食べられないので、食事が楽しくない、美味しくない、健康のために義務感で食べている。」
というお悩みです。
このようなお悩みはマクロビオティックをやられている方に多いお悩みです。
このような刷り込みがなされているからです。
熱を冷ます「清熱、熱冷まし、炎症をとる」という意味もあります。
陰性というのは小さくする、萎むという意味もありますから
セロリのように「消腫」といって腫れものを小さくする効果もあります。
さらに「陰性」というのは
下のほうに下げるという意味があります。
そのためスイカやキュウリのよいうに、尿を出す「利尿」という作用があったり、
下げるという意味では「降圧」といって血圧を下げる効果もありますね。
つまりどれも必要な作用です。
温めることで発汗させたり、冷えをとったりします。
「活血」といって血液を動かす・流す作用があります。
でもどうでしょう
現在出血していて出血を止めないといけないというときに、活血作用のある食べ物を食べたら、余計に出血が広がる恐れはありませんか?
血圧を上げるものもあります。
興奮性もありますから、ヒステリーや夜泣きなどの場合に、温熱性の食べ物を過剰に食べると余計にひどくなります。
それに人だって日により時により、発熱していたり、冷えていたりと変動しています。食物はそれに応じてあてがうわけですから、年がら年中「温熱性の食べ物」を食べていればよいというわけではありません。
キュウリやナス、トマト、トウガン、ゴーヤ、スイカ、ミカン、カキ、ナシなど体を冷やしやすい食べ物を、過食しないように心がけるだけでよいと思います。
それに寒涼性の食べ物であっても、調理によって火を入れることで性は変わります。ナスであっても、トマト、トウガンであっても煮たりして火入れ調理をすることでカバーできます。
つまり私から言えることは、「陰性の食べ物でも陽性の食べ物でも気にせずに食べてください。」ということです。