玄米菜食を始める前に読んでおいて欲しい事
玄米菜食(マクロビオティック)は大変素晴らしいものですが、誰でも簡単に出来るものではありませんし、
また、チョット間違えれば失敗にもつながります。
それも踏まえて、だれでも上手くいくようにポイントを整理しておきます。
病気の要因は食事だけではない
食事はおいしく楽しく
このページでは、玄米菜食を厳密にやってみたいと言う方のために、玄米菜食を含めた食養生のに対する、私の考え方を書いています。
ですから、このページの内容は全員がこの通りにやらなくてはならないのではなくて、健康な人は、参考にする程度で十分だと思います。
結局、何を食べていても健康であればOKなのですから。
食事は楽しみ、満足が重要なのです。楽しい状態つまり、副交感神経が優位な状態でなければ、消化器系はうまく働かないんです。
何を食べるかよりも食習慣の方が重要
これまでグリーンポプリにおいて、沢山の病気の人たちと接してきて分かった事は、健康の中で、食事と言うものの占める割合はほんの一部ですし、
「食べる内容と言うよりも食生活の習慣の方が遥かに重要だ」ということです。
●良く噛むこと●規則正しく食べる事ですね。
私の親父みたいに、玄米菜食を夜中の0時過ぎに食べていたら、そりゃ癌になるでしょ。
玄米菜食を実践しながら、「癌になりました。」といって、ポプリに来られる方もいます。
つまり玄米菜食=万能ではありません。
玄米菜食が抱える問題点があるのです。
玄米菜食のポイント
実践、継続出来なければ意味が無い
玄米菜食が失敗する原因の一つとして玄米菜食はあまりに敷居が高すぎて、完璧に行なえない。
失敗・落伍する方達も多い、という事が挙げられます。
病気は、日々の積み重ねで起こるものですから、実行、継続出来なければ意味がないのです。つまり、穀物(玄米)菜食の是非を問うのではなく、「実行可能な方法を考える事に重きを置いたほうが良いのではないか」と思うのです。
玄米菜食は5年以内の短期間ならば「成功」。
10年以上の長期間継続者に失敗が多い。
玄米菜食は短期間の場合、「痩せた」、「病気が治った」等、成功する確率は非常に高いと言えます。実際、私自身もアトピー、小児喘息、蓄膿症等がキレイに治りました。ところが、私の親父は余命3ヶ月の末期癌に冒されたのです。
長期間継続した人に失敗する人が多い理由は何故か?
栄養不足に陥る
10年以上継続する事で、栄養不足に陥る可能性がある事です。昔の穀物野菜、味噌・醤油であれば栄養もタップリで活力もあり、問題は無いと思います。しかしながら、現代の食材にほとんど栄養など期待できません。それに起因して、必要な栄養素が摂取出来ないのだと思います。それにどうしても植物にも、動物にも栄養素にそれぞれ特長があり、偏りがあります。
思考が偏る、マイナス思考に支配される
もう一つの原因は思考が偏る、マイナス思考に支配される事です。皆さんはお友達に「玄米菜食」を実践している人を、お友達に持ったことはありませんか?
「肉は駄目なの」、
「油が悪いから外食はできない」、
「砂糖が駄目だからケーキは食べられない」、
「生姜は、にんにくは、お酢は陰性だから駄目」、
「農薬、添加物が多いから外食は出来ない」等々、
「駄目」、「抑圧」、「義務」のオンパレードです。
一緒にご飯でも食べようものなら大変です。食べられるお店が見つかるまで、2時間でも歩き回ります。こんなこと言っていたら、食べる物が無くなってしまいます。世の中の食材どんなものであっても、駄目なものは無いはずです。不足と過剰がよくないのです。
かくして、玄米菜食を完璧に実践すると、気持ちはどんどんマイナス思考の狭い視野にはまってゆくのです。病気と健康にとって、気持ちと、脳と、自律神経の影響がいかに大きいか!
機能と効能だけで判断する
人の健康を最も支配しているものは、心や脳や自律神経や、ストレスなのです。実はこのような一番大切なことに気付かずに、生姜は陰性だから、ナスは陰性だから、という風に生活していると、食事や食べ物の見方が機能や効能、健康に対する影響という部分だけで見るようになります。それは更に飛躍して、森羅万象全てを、機能と効能だけで判断するようになります。いくらおいしいと自分が感じても、陰性であると駄目な食材なのです。
本当の自分の気持ちは何処に行ってしまうのでしょうか?
かくして、本当の心が抑圧されて行きますし、やたらと理性や論理などの左脳ばかりが発達してしまいます。人間は右脳も使わないと。
心をほぐす
私は「玄米菜食を完璧に15年間もこなしていながら、直腸癌になってしまいました。」といって、ポプリに来られた方に、「好きなものを食べていいですよ。自分の心と感情を重視して下さい。」とアドバイスした所、「永年の肩の荷がおりた。本当にスッキリと気持ちよく眠れる。」といって、段段と元気になってゆきました。そりゃそうでしょ。腸というのは、最も気持ちの影響を受けやすいところですから。
低カロリー食(カロリー制限食)、ダイエットで十分
だから必ずしも、「玄米菜食=健康とは限らない」と私は思うのです。「だったら普通の食事をしていればよいじゃないか」と思う方もいらっしゃるでしょう。
もちろん病気でない方は
普通の食事の中で
糖質、脂質、蛋白質の摂取を控えて
野菜や、豆や、海藻、キノコ、穀類、発酵食品を多めに摂る程度で十分であると思います。
病気の時には玄米菜食は有効です
しかし私の見てきた限りでは、病気の人にいたっては「病気を治すという一つの目標を設定した場合には、
玄米菜食という様式に則る事は非常に有効である」
「またダイエットや美容など、上手に行えば有用に働く」
と思います。
ですから今現在
アレルギーでとても苦しんでいるとか、肝臓ガンであるとか
こういった方には完全な玄米菜食をお勧めします。
要は、人に拠りけりです。
この意味するところは
病気の一番の原因は栄養の過剰摂取と、体内への過剰な蓄積にあり、
(つまり体内毒素の溜め込みすぎ)
「病気を治す段階においては、むしろ普段より低栄養状態である方が、治りやすい」ということだと、私は理解しています。
また過剰栄養よりも必要十分な栄養の方が、内臓の調子も上がり、ウェイトも落ちるばかりか、吹き出物やブツブツも無くなり肌も綺麗になるのです。
だから玄米菜食(マクロビオティック)は素晴らしいのですが、マニュアル通りに指導しないで、臨機応変に対応すればよいのにと思うのです。
理想形と比較しないで今の自分と比べて
だから理想形と比較しないで、今の自分と比較すればよいと思います。毎日、お酒、タバコ、ケーキ、まんじゅう、肉、白米を食べている人であれば、全てを一気にやめたら辛くて仕方がないでしょう。
「肉だけを減らそう。」ということだけでも、十分に効果はでるわけでしょ。
「白米を玄米に変えよう。」それだけでも、十分に効果はでるわけでしょ。
それで余裕が出てきたら、まんじゅうを減らせばいいわけでしょ。
気楽に力を抜いて
私個人的には、低カロリー食(カロリー制限食)であるとか、
多少は肉・魚も、ケーキも必要に応じて食べる、ゆるい玄米菜食で十分だと思うのですが。
多少の農薬も、自分を甘やかさないクスリだと思って。